種々のカルシウム/マグネシウム比で培養した ヒト線維芽細胞の活性と海洋深層水添加効果

要 旨

カルシウム/マグネシウム摂取比(以後,Ca/Mg比)の増大は虚血性心疾患のリスクを生じさせることは周知のとおりである.また動物実験によるCa/Mg比の増大と虚血性心疾患についての報

告はあるが,Ca/Mg比に関する細胞レベルの研究報告はほとんど見当たらない.そこで継代数が異なる培養線維芽細胞を用いて,CaおよびMgのさまざまな割合の影響を調査した.その結果,

継代数が14回の細胞(老化したと考えられる細胞)ではCa/Mg比が高い条件で培養すると細胞活性が顕著に低下した.この現象は本研究で使用された範囲内でのCa濃度の増加にかかわりなく

Ca/Mg比に依存することが示唆された.しかし,Ca/Mg比の増大に伴って細胞活性が低下する条件において,Ca/Mg比を変えない量の伊豆赤沢産の海洋深層水(以後,DSW)を添加して培養した結果,細胞活性の低下が阻止されることが示唆された.本研究の結果から,食の多様化に伴ってCa/Mg比が増加傾向にある日本の食事に対してDSWの利用は健康維持上有用な一つのアプローチ

になると思われる.

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