海洋深層水放流域に新規に形成された褐藻クロメ藻場の拡大

高知県室戸岬周辺海域は20年以上前から、磯焼けが拡大しアワビの漁獲量も減少した。磯焼けの原因については、栄養塩濃度が低く水温が高い黒潮の流路変化に大きく影響を受けていることが知られている。それに対し、海洋深層水は栄養塩濃度が高く水温が低いため黒潮と逆の性質をもつ。室戸市の高知県漁協高岡支所では深層水を利用したアオノリの養殖を行っている。そこで利用された深層水は約 1500t/day で放流されている。

本研究ではこの深層水排水を多段に利用し、2 次利用にアワビ養殖、3 次利用にアワビの餌となる海藻養殖、4 次利用にクロメ藻場造成を行っている。深層水放流域で大型褐藻のカジメやクロメの藻場が形成された知見は過去になく、本研究で初めてクロメ藻場の形成が確認された。本発表では、このクロメ藻場の形成過程と現存量について報告する。

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