海洋温度差発電や海域肥沃化の 目的で汲み上げられた海洋深層水は、最終的に放流され、周辺の水塊と混合し環境に影響を与えると考えられる。放流による冷水塊形成の抑制、海洋肥沃化の促進の検討、海洋深層水利用 における重要な課題である。しかし、これまでの放流規模における観測や解析では、その影響を明確に把握するのが困難で、あった。
一方、日本沿岸の基礎生産増加を促すため、海底に人工の山脈を構築する公共事業が展開され漁業者から好評価を得てきた。しかし、ここでも自然地形と比較して微小な構造物が起こす物理現象の解明は不十分であった。近年、新たな視点による観測および流動解析方法によって、真光層以深の海水に含まれる栄養塩類の真光層への局所的な混合を示唆する現象が捉えられたので、その方法を紹介する 。
